営業としてのクリエイティビティ

目の前の小銭しか見えない大局観のない輩は万死に値する

表に出してないA社内のラボ的なところでは、ブログパーツのようなWeb2.0的なものも、CGM的なコンテンツも、とっくの昔にネタは揃っているらしい。 にもかかわらず、なんでそれが表に出てこないかというと、そういうものに価値を見出せないスーツ勢力との社内政治の結果だという。 表に出してユーザに公開するものは、すべからく直接マネタイズできなければならない、また技術者の自主的な開発など認められず、必要な開発であるならばすべからくプロジェクトとして管理されなければならない、等と考えるスーツ連中に阻まれて表に出ていないのだそうだ。 あるいは社内の、例えばPCとモバイルとかのセクショナリズムで、うちの部署の守備範囲にあるソリューションは勝手に出されては困る、みたいな話で潰れるケースもあるらしい。
「売れるもん作らなきゃ売らんぞ」というスーツと、「全力でいいもん作れ、どう売るかは全力で考える」というスーツと、果たしてどちらが優秀でかっこいいのか、と思ってしまう。

エンジニアのモチベーションはともかくとして、もし新しい技術がそこにあるにも関わらず、それを換金する手段を模索しないのであれば、営業としてのクリエイティビティが足りないと思った。

アラスカの人に冷蔵庫を売ったり、靴を履いてない人に靴を売りつける商社ジョークがあると思うが、「市場を見つけること」「なんらかの商品価値を見出すこと」というのは営業の腕の見せ所なので、それは頑張って欲しいなぁ、というところ。

ってか、「どんな形であれ儲かればイイじゃん」というのが営業の基本スタンスなハズだと思っているので、指摘されているスーツ族はなんだかそこからズレている気がしてちょっと危うい。
数字より組織的調和を優先しているという意味では、オーバスペックな技術的コダワリを発揮しプロジェクトの完遂を阻むエンジニアに似ていると思う。
なんっていうか、本来的にはどうでもいいことに拘りすぎるという部分で似ている。

あと、技術的チャレンジを要求しないのであれば、別に自社でエンジニアを抱える必要はないわけですよ。
派遣でも契約でもいいのだが、「必要なときに必要な分だけ」お願いすればいいので。
まぁ技術のエッジを効かせにくいよなぁとは思うけど。

「もっと売れてもいいのに」的技術が沢山あるのだけども、表舞台にあまり出てこないということは、何かが不足しているということかな、業界全体に。