外資と教育

新卒で就職するのであれば、外資はあまりお勧めできないみたいな話を聞いた。

なかなか一般化できるものではないが、という前提はつくが。

日本企業に比較して外資はあまり人材教育の制度がなかなか整備されてないとのこと。
本人に相当の能力がなければ、そういった環境で育つのは難しいらしい。

中途入社であっても似たような部分があって、「部下を使う」という発想はあっても「部下を育てる」という発想はないから、何かを学んでいって育っていく、ということはあまり期待しないほうがいいようだ。

ところで10/26の日経朝刊に東芝の「墓標」についての記事が。

管理棟にある「開かずのエレベーター」。同工場で生産していたDRAMから東芝事業撤退を決めた01年以来、動いていない。「あの悔しさを絶対に忘れない」<中略>従業員は今も階段を使う。

東芝DRAM事業に何が起こったのか?は有名な話だが、 企業のため日本のため、もっと技術者を評価せよ

日本メーカがこのような体たらくになったのは、IT産業をアメリカの言うがままにしたことも大きいが、企業が設計者や開発者などの技術者を評価せずにぞんざいに扱ってきたことも大きい。 例えばNANDフラッシュを発明した東芝は、技術者を古い日本的価値観でしか評価しなかった。一方、韓国のサムスン電子はNANDフラッシュの技術を手に入れようと、東芝の社員の多くをヘッドハンティングした。サムスン東芝の技術者を高く評価し、給料も3倍支払い、非常にいい待遇で向かえた。 かくして、東芝のNANDフラッシュの技術は、サムスンに多く流れることになった。

人材流出だけが原因だとも思えないけど、まぁDRAM撤退の大きな要因ではあるだろう。

優秀な人材にどこまで報酬を与えられるか、教育にもコストをかけなければならないし・・・、というのはなかなか微妙な問題なのだろう。

ある程度の教育投資をなされた社員が企業がその投資を回収できる段階になって、より報酬のよい外資企業に移ってしまうのは如何ともしがたい問題なのかなぁ、と思う。
大学や専門学校がある程度の職業訓練を担保しないといけないのかしら、とか。

まぁどうしたらいいのですかね。