自動車のモジュール化とか

「すり合わせ」の神話

日経BPnetにも書いたことだが、すり合わせ型のアーキテクチャは日本的組織の要請で採用されたもので、戦略的な最適化の結果ではない。それが高級乗用車のような補完性のきわめて高い特殊な製品に有効だったのは、自動車産業の特殊要因だ。情報革命によって、すべての工業製品は組み合わせ型に移行しつつある。私の修士論文(PDF800KB)にも書いたように、要素技術のモジュール化と組織の水平分業化は不可逆の流れである。



言いたいことはよく理解できるけど、
では、自動車のモジュール化に成功して利益を上げている企業ってどこなんだろう?
ないだろ、って思うのだけど。

すり合わせ神話の最後の砦だったトヨタが没落した以上、「日本的ものづくり」を輸出しようなどという中谷巌氏の主張も時代錯誤だ。むしろ運転系統の電子化、GPS燃料電池などの技術によって、自動車のモジュール化は急速に進むだろう。今でも自動車の特許の半分は電子部品だといわれている。すり合わせを柱にしてきた経産省の産業政策も、これで崩壊したわけだ。ビジネスを知らない官僚が経営に口を出すのは有害無益である。



残念ながら、モジュール化可能なレベルまで自動車産業の技術が成熟しているか?と問いはNOだと思う。
少なくともパソコンほどは成熟していない。

自動車の自動運転とか

なんというか、自分的な欲望を満たすほどは機能は完成されていない。
いつになるんだろうなぁ。