情報弱者

今更。
努力すれば格差を乗り越えられる、なんて思いつかなかった

格差の固定化って、だからたぶん、努力するための資本がないとかいうことだけじゃなくて、 努力すれば格差を縮めたり、乗り越えたりできるかも、なんて本気で考えることができないような、 そういう環境の中で育つ、ってことでもあるんじゃないかなぁ、と。

まぁこういうことなのだろう。
『ヤバい経済学』読了

大学進学を考えてみても、「金銭的貧困」より「情報弱者」であることのほうがむしろ大きな問題・・・「金銭的貧困でも進学する手段があるが理解されていない」「そもそも大学進学の社会的インセンティブを理解していない」

ドラゴン桜」でも確か「東大進学の社会的インセンティブについて」理解させる話があったな。

大学進学については中学の頃から薄ぼんやりと考えていたのだけど、具体的に「実現可能な目標」としてとらえられるようになったのは全国模試かな、という気がする。
「今のレベルのままだとここには受かるな」とか「ここに入るにはもう少しだけ頑張る必要があるな」とか漠然としていたことにハッキリと色がついてくる。

目標を具体化させるという点で全国模試とかは有意義だとは思う。
人によっては「測ること」に対し拒絶反応を起こすかもしれないが、であればどうやって大学進学の「実現可能性」を提示することができるのか。

情報弱者について。
なんというか、金銭的な成功を得る手段として、「一流企業に入る」よりも「タレントとして大成する」ことのほうがむしろ可能性が高いように誤解されている「家庭環境」が存在する気がしてならない。
親戚に大学進学者がいなければ「社会的インセンティブ」を感じる機会はないし、そうなると上部からの情報ってテレビぐらいしかないのだが、ブラウン管から知ることのできる成功者のイメージ・・・その殆どはテレビタレント・・・は全体からしてみればひどく偏ったものだ。
そういった環境で「大学進学のモチベーション」を自然発生的に待つことは、・・・「何も起きないこと」を期待するに等しい。

「家庭環境」にあまり期待できないのであれば、せめて(小学校も含めて)学校ぐらいは「大学進学のモチベーション」を一方的に押し付ける機関であってもいいと思う。
ただし教師自体が理解していない・・・なぜなら「学校」という環境から出たことがないから・・・ケースも多いと思うのでインセンティブについてうまく語れないのかな、という気もする。

おまけ。
地域格差と言うけれど、それはそれで一つの需給社会が形成されているのかもしれない
ちょっと微妙かもな、と思うのは、
地域間格差が激しいので、地域丸ごと落ち込むかもしれない」
「地域の有力企業であっても、ある程度の規模であれば、地域外の有名大学の採用を積極的に行っていたりする」
「全国的な組織体であれば地元採用組よりその支店へ配属された本社採用組のほうが優遇されている」