『さらば財務省!』読了とか

読み終わった。
経済と官僚政治の話なんだけど、
分かりやすというか、割とエンターティメント。



小泉構造改革の舞台裏を描いた本。
人物の捉え方が理系というか、旗色鮮明なんだよね。
だから読みやすかったのか。

SEに関する言説。

郵政システムに携わるSEは80人ほどいた。実際にプログラムを組む彼らが納得しないことには、システムは構築できない。 ところが、先方は「できない」の一点張り。出てくるSEがみな「できない」と声を揃える。押し問答をしていても仕方がない。ひとつひとつプログラムをあたり、「こうやれできる」と検討を加えていった。
議論を繰り返しているうちに、SEたちも徐々にわかってくれた。最初は彼らがいっている「できない」の意味も判断がつかなかった。本当にできないのか、初めからやるつもりがないのか・・・。しかし、数学が専門の私を含め、技術者同士が話をすると、案外早く決着がつくものだ。ロジックで出た答えには技術者は従う。だから最後は彼らも「できますね」となった。


システム開発について。

コンピュータ・シスタムの場合、暫定対応か否かの議論は不毛だ。暫定でないシステムなど世の中に存在しないからである。
コンピュータの世界はハードの技術もソフトの技術も日進月歩で、4、5年かけて完璧なシステムが組み上がったと思っても初めに手をつけた部分はすでに時代遅れになっている。システムは大きくなればなるほどバグも多く発生する。いきなり大規模なシステムを稼働させようとすると、うまくいかないことが多い。 コンピュータ・システムはスパイラル・メソッドといって、1年、2年の単位でパーツごとにそのときの最新技術を取り入れながら更新していくのが最も効率的で、合理的なやり方だ。プログラムがスリムであれば、ミスも少ない。たとえトラブルが発生しても、すぐに処理できる。 これがコンピュータ・システムの常識だ。


常識・・・。一般化しているかな、これ。

社保庁のシステムの話。
例の年金記録のデータ照合について。

これは業者の責任ではなく、社保庁の担当者が悪いのだが、相手がずぶの素人なら、業者も高い料金を取っていることもあり、どこかにやましい気持ちがあるので、できないとはいいにくい。そこで、レベルはともかく「できますよ」と答える。多分、業者は完璧な照合は無理でも、「データの分類はできる」ぐらいのつもりで話をしたのだろう。



高い料金とやましさってあまりつながらんとは思うけどね。どうなんだろ。