事実と見解と批判

BCNランキングというランキングサイトにてちょっとした騒ぎになっている。

  1. BCNランキングにウォークマン大逆転という記事が掲載された。
  2. SONY贔屓の記事ではないか?というトラックバックが殺到した。
  3. データの正当性を主張する記事を掲載。
まぁ今なおトラックバックがついている状況だが、「どっちが正しいの?」という問題はさておき、ニュースメディアとしてはマジメなところだなぁ、と思った。
・・・っていうか、ニュース系サイトが今まで掲示板とか設置しなかったのはおそらくは「批判の嵐」が起こるのを避けるべくであり、トラックバックを受け付けるということは企業としてそれなりの覚悟がいるのだろう、と思った。
個人的には議論が展開しやすくなるので、ニュース系メディアとトラックバックの仕組みというのは非常に相性がいい、と思う。
フジサンケイグループで企業買収がどうのこうのという騒動になったときも「ジャーナリズムがどうのこうの」という言説が出てきたが、「へんだなー」と思ったらすぐに意見を言えるんで、実はジャーナリズムとインターネットの双方向性って非常に相性がいいのではないかと。

っていうかね、バラエティとかって別にマス向けに提供されるもので十分だと思うし、バラエティについて、あーだこーだ批判したり意見を言おうという気があまり起こらない。だって所詮娯楽だし。
デジタル双方向がいまいちうまくいってないのは・・・というか、多人数参加型映画とかもあったと思うけど、そういう「セグメントを全く考慮しない」不特定多数のマスインタラクティブってオモチャみたいな仕掛けにしかならない気がする。

ニュースってそもそも議論される性質が強いからなおさらネットにぴったりの気がする。
何にせよトラックバックの仕組みやソーシャルブックマークのコメントの仕組みって、一過性のムーブメントというわけではなく、今後なくなるものではないと思うので、その仕組みを取り入れるニュース系サイトはどんどん増えていくのじゃないかな。
そしてBCNみたいに批判トラックバックが増えたときにはきちんと答える態度をするのは、ニュース系メディア・・・ニュージャーナリズムの新たな責務となるんじゃないだろうか。

ニュージャーナリズムなんて言葉使ってしまったけど、ネットにおけるジャーナリズムって速報性とか送信する際の障壁の低さばかり語られている気もするが、「ある事実、それに対する見解、更に見解に対する批判」というものがセットとして伝わっていくということを認識すべきであり、そういった状況にふさわしい態度を作り上げていくべきだろう。
・・・っていうかブログではガンガンそうなっているんで今更だろうね。