ベンチャーについてふと

ソフトウェア産業の究極の振興策

優秀な技術者をソフトウェア販売会社に引き合わせたって意味はない。
優秀な技術者を「ビジネスの現場」に引き合わせなければならない。
つまり、優秀な技術者がその能力を存分に発揮し、その能力に見合う報酬を喜んで支払う「事業家」に引き合わせなければならない。
は同意なのだが、
しかし、優秀な技術者の大半が、大企業の奥底で眠っているのだとしたら...?
そして日本のソフトウェア産業を振興させたいと思うのなら...?
それなら有効な振興策は一つしかない。唯一にして最も効果的な究極の振興策、それは...

大企業の一つをつぶして、死蔵していた優秀な人材を放出させることである。
ぶっちゃけ、今のままだと、国内の大企業から外資の企業へ移るだけだと思う。

チャレンジングなことに投資する「気概」が日本の事業家にあるのか。
ってか、そういう仕組みがないのか、はたまた存在していてもなかなか利用されないのか。

自分の経験則で話すと、日本のIT産業を末端で支えている多くの中小零細IT企業は、「お金」については非常に神経質なイメージがある。
というか、(資金など)体力そのものがない為、そうならざるを得ないのが現状だろう。
誰でも夢を語れるが、お金がないのが現実ではないのか。

日本の産業はGoogleに負けたのではない。アメリカのベンチャー政策に負けたのだ。

個人的には「時間」をかければ、継続的学習により「平凡な技術者」が「優秀な技術者」に変貌するのも十分にありえることで、そこから革新的なものを産み出せるのじゃないと思っている。
(穿った見方をすると優秀な技術者を中途で集めるというのはこの時間をローリスクローコストで手に入れようとすること)
そういったことが可能なのは、大学だったり大企業の研究所だったりして、中小のITベンチャーにそういった場があるかどうかというのはものすごく疑問。
カネがないというのは時間がないことだ。
受託業務で日々を費やし、生き残ることに必死で、夢を収斂させてしまうベンチャーが如何に多いか。

以下、経済オンチによる暴論。
ITベンチャーは起業後、ベンチャー市場上場を義務として、資金調達スキームを確立させること。
出資法違反が乱発しそうな予感)
またそういった市場はただでさえ「なんか不安定」というレッテルを貼られているので、配当利益などの税は非課税にし、資金が流入しやすいようにする。

ってか、電機業界の話をすると、遅かれ早かれ業界再編が起こり、「技術者の大放出」が起きてもおかしくなはない。
どの位の割合がベンチャーになだれこんでくるかは疑問でもあるが。