どうしたら退職を食い止められるのか

知人の退職話を聞いた。
様子を伺うと上司との認識違いが大きいだけのようなので、食い止めることができたのでは、と考えてしまうのだ。

「辞めます」ではなく「辞めたい」の段階であれば、7、8割の確率で食い止められるハズなのだが。
給与とか経営方針とか「どうにも動かしようのないこと」でなければ何とかなるような気もする。

個人的な話。
昔、当時の上長に言われたのは、「大概の悩みはなんとかしてあげられる。ただし、給与とか金銭関係以外」
実際そのときも「他にやりたいことがあるから」と会社を辞めようと思ったのだが、「働きながら続けてもいいじゃん」とその為の時間を会社が都合してくれたので辞めるのを止めた。

上長と反りが合わないのであれば異動させるという手もあるし、仕事がつまらないというのであれば、別の役割を与えるのも手だろう。
生産性が高くなくても社員のモチベーションを維持するという点では役に立つ仕事もあるだろうし。
「辞めたい」と感じるような不満や問題点は割となんとかなるのでは?と思うので、最初に書いたように「7、8割の確率で食い止めることが可能」と言えるのではないかと。

このように退職を食い止める為の手段としては不満を逐次解消していくことだと思うのだが、それにはまず早い段階で問題点をヒアリングして把握しておく必要がある。
どうも経営者向けの話としては、「社員に意識を変えてもらう」論が目に付く気がするのだが、本人が変わるより先に不満が爆発し決定的な選択をしてしまうほうが時間的には短い気がする。
(そもそも「意識を変えてもらう論」の多くは新卒も十年選手も十把一絡げで扱っている気がして、その段階であまり精度が高くない気がする)
ショートタームで不満を解消していき、ロングタームで意識を変えてもらうというのが真っ当なのだろう。

そもそもヒアリング自体がうまく出来ていない会社も沢山あるのかな。
古いタイプの企業であれば、非公式なコミュニケーション(会社帰りに飲みに行くとかそういうの)とかがあって、うまくヒアリングできていたわけど・・・ってさ、「古い」とかそういう新旧の問題ではなくて、分かっている企業はそういった「飲みニケーション」をうまく利用しているよな。
そういう機会を作るように「努力」している企業もあれば、そういった努力の必要性すら気付いていない会社もあるわけで、その差は結構歴然としてはいないだろうか。

ってかさ、大量人材採用で言及していた会社が時間に都合をつけてくれたところなわけで、「アメムチ」を同時にそれなりに使いこなせるわけなのよ、「普通の」企業は。