ローコストで安全が欲しい

批判についての感想の続き。 「多少のコストを覚悟」させたら優秀な書き手は逃げてしまう

この辺はスタンスの問題なのですが、私は、各分野の専門家によるレベルの高いエントリーがブログにアップロードされ、そこでその分野に興味を持った素人との交流や同じ分野を専門とする人々との高度な議論がなされるのをむしろ読みたい反面、匿名でなければ言いたいことが言えない人々が匿名であるが故に傍若無人にブログ主を中傷しブログ主を困惑させる様子は特に見たくはありません。
それって個人的希望だよな、と思ってしまったのだが。

上のような状況を実現しようと思ったら、それ用のSNSとか作ってしまえばいいのかしら。

Webで情報を発信するのは「どこで誰が見てどう感じているか分からない」という点において、本来相当なコスト(心理的にも手間隙的にも技術的にも)がかかるハズべきものなのだが、ブログブームはそのコストが殆ど喧伝されなかった傾向があると思う。
各ネット系の会社が「乗り遅れるか」って感じであったし、全体の状況としてイケイケドンドンだったというか。

前述したように、安全を確保する為の技術的なものはある程度出揃っているので、コストさえかければ各人にとっての「理想郷としてのコミュニケーション空間」を作ることは可能。
それこそ知人の専門家を集めてSNSを作って、その中で「質の高い議論」をすればいいだけの話。
「クローズドにすれば人が来ない」?いや、Yahooバナーでもいいから広告打てばいいでしょ。

無断リンク議論」のときも、「リファラーチェックすれば技術的に解決しない?」みたいな話が出たと思うし、コメント欄も承認するという手段がある筈なのだが、「そんな余計なコストはかけたくない」・・・裏を返せば、「ローコストで安全が欲しい」みたいに読めるのだよね。

そんなにタダが当たり前なのかな。

ただまぁ、「コントロラーブルな環境を作るコスト」は「Web環境全体をルール化するコスト」より全然安いと思いますが。