『ヤバい経済学』読了

今更だけど、『ヤバい経済学』読み終わった。


確かにテーマが散漫しているのだろうけども、子育てに絡んだ話が多いというか、「貧困が世代を超えて継承されていく」ことについて何度か言及されていたのが印象的。
「アメリカの犯罪率が下がったのは中絶合法化が原因である」の章とか。

日本でも既にそうなっているとは思うけど、(家庭環境や公的なものも含め)「教育機会の非平等化」はゆゆしき問題ではあるかしら。

格差社会ネタが少し話題になっているみたいだけど、格差の継承を防ぐ為には、こういった教育的貧困・・・情報弱者をどうカバーしていくか?というのが大事なのかなぁ、という気がした。

大学進学を考えてみても、「金銭的貧困」より「情報弱者」であることのほうがむしろ大きな問題・・・「金銭的貧困でも進学する手段があるが理解されていない」「そもそも大学進学の社会的インセンティブを理解していない」
(そういえば『ヤバい経済学』でも「情報の非対称性」について触れていた)

これに対して「本人の努力」という「どうとでも設定できる抽象的かつ相対的かつ精神論的」解を許諾してしまうのは思考停止なのかな、って気がする。