下請けのコントロールに彼らの職人的プライドを利用する

12日夜放送のNHKのトラック運送業者のドキュメンタリーを見てふと思ったこと。
ドライバーは荷物を時間通りに届けることを彼らの誇りとし、延着・・・荷物が時間に間に合わないことを恥だと考えているようだ。
こういった彼らの職人的プライドこそが日本の流通産業を支えている。
逆に時間にこだわるが故に過度な勤務状況やそれにより事故などを引き起こしていることもありありと映し出されてくる。

プログラマーの世界もやや似ているところがあり、時として「プロなら責任をもって最後までやり遂げろ」みたいなことを言われたりする。
バグが出たり納期に間に合わないのはプロとしての自覚が足りないから、などと言われる。
個人的には「プロだからどうのこうの」と責められるのはものすごくイヤでイヤで仕方がない。
要領のいい人間というか、自分の立場を客観視できるSEなどは、そういった精神論的業界についていけなくなって、もっとラクな業界へ移って行くように見受けられる。
「プロとしての誇り」にこだわる人間だけがその業界に残っていく。

話を戻せば、下請けのコントロールには彼らの職人的プライドをうまく利用するのがいい。
「○○さんのところは優秀なSEも多いから、モノも早くできるしバグも少ないでしょ」的に持ち上げておき、支払う金額以上の働きを期待する。
納期が間に合わないなどプロジェクトが失敗しそうになったら、「プロとして駄目じゃないの」的な責め方をして、自社に有利な方向にペナルティーの話を持っていく。

プライドが高ければ高いほどコントロールされやすくなると思うが如何なものか。

それでもって下請けはどう対抗するか?
この場合、開発と発注元の間に入る営業のスタンスが重要になっていく。
どちらの考え方も理解できるが、自社の利益や自社の人間を優先する方向に動いてくれればと思う。