聞いたフリでも大事なのはなぜか

『行動経済学』のネタ。
「最終提案ゲーム」という実験が紹介されていたのだがなかなか興味深い。

A、Bという2人の被験者がいたとして、
Aが例えば1000円持っていたとして、任意の金額・・・300円とかをBに渡すことを提案したとする。
Bはそれを受諾するか拒否できる。
Bが受諾すれば2人ともその金額を受け取れるが、拒否をすれば2人ともその額を受け取れない。

そもそも経済合理的に考えられるのは「Aが1円を提案しBがそれを受諾する」というパターンらしいのだが。
(1円であってもBにはプラスだから)

Aの平均的な提案値は初期値の45%程度であり、最頻値は50%らしい。
そして、30%以下の提案値の場合、半分以下は拒否されている。

そして、受諾・拒否だけではなく、BがAに対して感情を表現する機会を設けられた場合、受諾する確率が上がる。

つまり聞いたフリ重要、ってことだな。

また、B・・・受諾者が複数おり競争関係が発生した場合、提案や受諾成立の平均値も下がる。
「希少であること、それ自体が価値を持つ」ってことは当然と言えば当然かもしれないけど。