「俺はまだ本気出してないだけ」読了とか

切なくなる漫画でも取り上げられていたので読んでみたよ。



THE3名様』みたいな内容かなって思ったけど、全然ギャグマンガじゃなかった。
『最強伝説 黒沢』はうだつの上がらない中年男がダメなりに情熱を出し、それが空回りし、最後にはひとつの形として成就する物語であったけど、これはそこまで熱くない。

現実からの逃避?逃避して何が悪いの、みたいな。
いやでもこのマンガの主人公はそこまで逃避する理由はないんだよね。
「本当の自分を見つける」ってほんとどうでもいい理由。
「おいおいどうするんだよ」という不安感というか、むしろモラトリアムを追い求めるというか。

周囲の人間も様々な悩みを抱えているのだが、この非日常なダメ人間・・・異端者が心の拠り所になるというか、
「ま、いっか」ってなったり。
いつも問題はうやむやのまま解決・・・というか納得していく。
うやむやなのがいいのだろうな、多分日本人ってそんなもの。

あと、ダメ中年マンガといえば、どうしても『薫の秘話』を思い出さずにはいられない。
ある意味、だいぶ荒んだマンガだけど。