インソース、アウトソース

続き。

ここの記事に付随して、あちこちの関連リンクを眺めてみたのだけども、
「開発のインソース化?」という記事を読んでちょっと思ったこと。

SI企業に籍を置いているわけだからではないが、システム開発のインソーシングの一般化はありえないと思う。GoogleなどIT企業はシステム自体が財産なわけで、IT企業がインソーシングするというのは理解できるが、ユーザ企業はITだけではない。
なるへそ。

ところで最近読んだ「Joel on Software」に”「ここで発明されたものじゃない」症候群を擁護する”という章がある。
(原文は「In Defense of NotInventedHere Syndrome」らしい)
そこでは「コア事業はインソースすべき、それ以外はアウトソースすべき」と書いてある。
これも同意。

で、「ディフェンシィブな開発」で似たような事柄は指摘されているのだけども、
ユーザ企業にとってみれば、
インソースすべきコア事業はお金をかける価値はあるが、
アウトソースする部分はとっととコモディティ化して、蛇口をひねれば出てくる水のごとき存在になればいいと考えているのではないか。

以前からずっと思っているのだけども、
ゲーム機会社が本体で元をとらずゲームのライセンス費で稼ぐがごとく、
携帯電話会社が携帯電話をタダで配って月額課金で稼ぐがごとく、
税務事務所が会計アプリをタダで配って税務コンサル費でお金を稼ぐとか、
何らかのサービスに付随させてITツールを配ることを始めればITってもっと陳腐化するんじゃない?

ってか、Googleとかはそれをやっているわけだけども、
日本のSI企業でそういったことにあまり乗り出さないのは、
リスクを負わずともそこそこ儲かっている為か。
ただその構図はいつまで続くのか。