愚痴は抑止するのではなく管理する

「むずかしい」って嘆かない努力をしましょう

うーん、「会社に要求ばかりせず自己提案しよう」「愚痴ではなく改善を唱えよう」という自己啓発話はよくあることであるのだが、なんかどうにも違和感が拭えないのだな。

一つ経験則で話をすると、それまで愚痴っていた社員が急に愚痴らなくなるのって、会社に見切りをつけて退職を決意したときだよね、大概。 大なり小なり意見しているうちはまだいいけど、何も言わなくなったら危険かな。 辞めると決めた会社にあーだこーだ言う人って少ないでしょ。

ってか、愚痴は抑止するのではなく、管理するものじゃないのかな、という気がします。 社員のモチベーションを維持したいのであれば、適切なガス抜きの機会を設定するとか。 それと愚痴情報の流れを把握し、一箇所に偏在するのを避ける。 (偏在が高まると社内クーデーターが起きる・・・、部下が翻意した管理職って悲惨だよ、しかも割とよく聞く話だし)

あと、業務改善命令って「やりかたを変更する」ということは当然しばらくの間余計な労力を発生させることだし、効果がすぐに出てくるわけでもないし、たとえ効果があって利益の数字が増えたとしても、検証するには他要素が絡まりすぎていることも多く、ハッキリとした生産性上昇率の数値も出しにくいだろうから、結局現場は納得しませんでしたという結果も多い気がする。

そう考えると、現場同士で改善競争をさせるQCっていうのは、モチベーションの面でもすごい効率的ではあるよね。 ただQCの先駆者であるトヨタですらもここ最近では生産台数増加=>リコール増大というケチがついてまわるぐらいだから、まぁそれぐらい難しいことなのだろうね。 (やっぱり増産命令が出たとき現場は「むずかしい」って悲鳴を上げたのかなぁ)

ってかここまで書いてやっぱりひっかかることがある。。。 これか。 「『むずかしい』と発言されたぐらいで、モチベーション下がるとか、どうでもいいことにこだわりすぎ」