「失敗は予測できる」読了

読み終わった。
結構面白かった。

3章構成。
1章目では「人類初」の事故は殆どない、ということを基本にし、様々な失敗例をパターン化して「それ予測できたんじゃないの?」と問う。

2章目ではその失敗の回避策について。
精神論といった心理的設計解ではなく、技術的設計解を考えるべきであると指摘した上で、予防可能な失敗が今もなおあちこちに放置されていることについても言及している。

1、2章は本のタイトルに沿うような感じなのだけど、3章目はちょっと違っていて、「設計の思考過程」や「企画の失敗」等、上流過程をテーマとしている。
曰く、設計の思考過程とは「思いを言葉に、言葉を形に、形をモノに」という流れを辿っており、日本人は設計解(言葉を形にする)を生み出すのは得意なのだが、要求解(思いを言葉に)を生み出すのは不得手だそうな。
・・・ちょっとビジネス啓蒙っぽいかな。
ゼロベース思考に近いのではないのだろうかね、多分。

あと、非正規雇用増加の影響についても触れていた(2章)。
一体感を有した組織を作り上げるのが困難であり、失敗回避には好ましくない状況になった、とのこと。
そりゃそうだ。