理念がないとか

東洋経済8/30にリゾームというシステム会社が紹介されていた。

リゾームは、岡山に本社を置く従業員45人の小さなシステム会社だ。会社設立のきっかけは、中山博光社長が地元岡山の精肉店に顧客管理を頼まれて、手作りのソフトを作ったこと。ところがそれから17年、今やクライアントは100社以上。ルミネ、表参道ヒルズ、丸ビル、ファーストリテイリング東武百貨店など数々の大手商業施設が、この小さな会社の手掛ける顧客分析ソフトを使って、売り上げ改善を図っている。


まぁいいことしか書いてないのかもしれないけど。
あと岡山ってIT企業多いのかな。よく名前聞くんだけど。

ふと思ったんだが、
大手SIerを頂点としたピラミッド構造がSIer業界をがっちり覆い込んでいるみたいなイメージってあるんだけど、
それはIT業界のほんの一部・・・、官公庁とか金融業界に限られていて、
小売業界とか流通業界、製造業界とかはもっと別の業界地図があるんじゃないか、と。
あの他社がこぞって導入しようとした伊勢丹システムだって、三越伊勢丹システム・ソリューションズとかがやってるんじゃないの、とか。
ホテル業界とかレストラン業界とかのIT市場のリーダーってまた別なんだろうなぁとうすぼんやり考えてみたり。

下請け構造がなくならないのは大手SIerの社内人件費単価が高いから

冗長な下請け構造が高コストの開発体制を生む、という点が問題な気もするけど、
そもそも、既に出来上がってしまっている業界ピラミッドの中に真正面から突っ込んでいけば、
まぁそりゃあ下請け構造から抜け出ることは難しいだろうな。

はてブで、

大手にも原因はあるが、直ぐに小さい会社を起業するエンジニアにも原因はあるのでは?



というコメントがあるけど、
「ほげほげという新しいITサービスを開発したい」ってわけじゃなくて、
「とにかく起業したい」「今より高い給料が欲しい」「会社通さずに直接報酬が欲しい」
という目的で起業するエンジニアってやはり多いのではないか。
クリエイティビティな志向性が必須だとも思わないし、人の生き方はそれぞれなんだけど、
理念がない状態で「稼ぎたい」の部分に最短ルートで近づこうとしたら、
とにかく人間の頭数を揃えてそれの回転率を上げて行くとなるのも致し方ないのではないかと。

で、受託から抜け出さんとばかりに「パッケージをやるぞ!」みたいな一大決心とかになるんだけど、
まぁ受託商売からパッケージ商売への転換が如何に難しいかはここに書くまでもないか。

まぁ、重要なのは、自社のウリモノを明確にすることであって、
そこがぼやけてしまうと、下請けピラミッドに取り込まれて、そこからずぶずぶ抜けれない状況になるんじゃないかと。
それはそれでいいのかもしれんけどね。
営業の政治力さえきっちりしてれば安定してるし。
ただ最終的には価格競争へ突っ込みそうな悪夢の予感もするけど。
まぁ普段から「ウチのウリってなんだろね?」みたいなことを営業とよく語り合った方がいいのかね、とか。