思想って大事だよね

本屋のIT関連のコーナーに立ち寄ると開発手法などソフトウェア工学の本がうずたかく積もれている。
ただ、プロジェクトが成功する為の要因としてはその手の工学の知識は絶対の必須条件ってわけじゃないよなぁ、と思ったり。
案件の性質によっても違ってくるのだが、優秀なPMが必ずしもそういった本で勉強しているとは限らないわけで。
ITオンチの人間から「なんだあんなに沢山本があるの?」って聞かれたら、「まぁ自己啓発本みたいなものだから」と答えればいいのか。
つまりそれだけ悩んでいる人間が多いと。

システム開発程、「思想」が大きなポジションを占め、一種の宗教戦争(何々派vs何々派)が頻繁に勃発する業界もないと思う。
扱っている領域が多岐に渡る為、仕方のないことかもしれないが。

むしろ「思想」を意識しなければ、プロジェクトは成功しない。
たとえその「思想」が不適切だったとしても、フィードバックし、より正しい・・・というか適切なものにスライドさせる為の「叩き台」としても、「思想」は必要だと思う。
また、「思想」は行為の「理由付け」をうながす。
神を細部に宿らす為には「理由付け」は不可欠な行為だ。

ソースコード仕様書を読んだりするときに一番困るのは、方法論が適切不適切以前に「そもそも全く意識されていない状態」であることだ。
解析する際の方針というのが全く立てられない。
なんだかんだ言って「そもそも全く意識されていない状態」っていうのが割と多くみうけられる。もしかすると自分の運が悪いだけかもしれないけど。

まぁ仕様書だろうがソースコードだろうが、所詮「決め事の羅列」が8割以上を占めるものだからな。