企業の「期待している」とか

天才を凌駕するとか
とかの続きみたいなこと。

天才コンプレックス
天才がどうのこうのというより、「期待」に対するもやもや感のお話なんだろうな。

親兄弟ではなく、企業の言う「期待」について。

新卒で入った会社の一ヶ月目ぐらいで、社長に呼ばれたことがある。
他に同期の社員2人が呼ばれた。
社長室で3人並ばされて「君たちは優秀だし特に期待しているからね。うんぬんかんぬん」と言われた。

もしかしたら、他の社員にも同じことを・・・なんても思ったが、
まぁ確かに他の2人も同期の中では一歩抜きんでていたから、「特に期待している」はウソではなかったのだろう。

で、その2人のうちの1人がA君だったわけで。
入社前から当時の情報処理1種だか2種を持っていて、
次はネットーワークをとるんだ!と技術に対する意識も高かった。
他の同期が「そもそもコンピュータってなに?」みたいな状況だったので、確かに抜きんでていたと思う。

※ まぁエンジニア職でも中小に新卒で集まるのなんてそんなものです。

しばらくは一緒の案件に関わっていたのだが、九州だかどっかの案件で人が足りないってことになって、彼は遠くへ異動になり、しばらく話をする機会がなくなった。
「A君が辞めた」という話を聞いたのはそれから半年ぐらい後かな。
聞いた話によれば、当時の会社から出向していたのは2人で特に話相手もおらず、研究所(?)とホテルの往復で嫌気がさしたそうな。
「あんな環境にいけば辞めたくなるのは当たり前」と誰かが言っていた。

期待をしている、と声をかけた人間に対する処遇、その後の顛末がちょっとしたショックで、
「モチベーションが高い人間をうまく使いこなせないとは、なんてアホな会社だ」
と瞬間的には思った。
ただ、その案件も大事な案件の一つには代わりないし、当時彼の代わりをできる人間はいなかっただろうし、それはそれで仕方なかったのかな、と思う。

「デスマでプロジェクト炎上!エース投入!プロジェクトは無事完了したが、エースは心が折れて、そのまま退職!」
なんてことはよくある話なのだろう。
だから、組織の言う「期待している」はあまりアテにはならない。
「自分がやりたいことをやる」ということでしか生き残れないんじゃない、というのが今のところの結論だ。

ちなみに残ったもう1人はどうなっているかどうかは分からない。
そもそも自分達に声をかけた社長すら変わってしまった。
もう何年も前の話だしね。